このシリーズでは、定番バックアップソフトウェアNetVault Backupで、
VMwareの仮想マシンなどをバックアップするところまでを、解説していきます。
◇
> Microsoft SQL Server Plug-in 6.0リリース
NetVault Backupの、Microsoft SQL Server オンラインバックアップ用オプションMicrosoft SQL Server Plug-inの最新バージョン6.0がリリースされました。
Microsoft SQL Server Plug-in 6.0では新機能として、
・Windows Server 2012環境に対応しました。
・クエストソフトウェアLiteSpeed for SQL Server の圧縮テクノロジーを組み込みました。
>>LiteSpeed for SQL Serverとは
LiteSpeed for SQL Serverは、
旧クエストソフトウェアがもつ300以上のソフトウェア製品の中の1つ、
Microsoft SQL Server専用のバックアップ・リストア製品で、
独自の圧縮技術により、SQL Serverの標準バックアップ機能と比べて
バックアップデータのサイズを最大で90%圧縮し、
それによりバックアップ/リカバリの処理時間を最大で70%短縮できるとうたった製品です。
今回NetVault Backup のMicrosoft SQL Server Plug-inバージョン6.0から、このLiteSpeed for SQL Serverの圧縮テクノロジーを、利用できるようになりました。
> NetVault のMicrosoft SQL Server Plug-in 6.0 の特長
・Microsoft SQL Serverのバックアップ手法としてVDI(仮想デバイスインタフェース)とVSS(ボリュームシャドウコピーサービス)の両方に対応しています。
・VDIでは豊富なバックアップオプションを用意していますので、フル・差分・増分トランザクションログなど細やかなバックアップ運用や、Tail-Log、部分データベース、ファイルグループなど高度な運用が可能です。
・本バージョンからVDIでは、Quest LiteSpeed 圧縮テクノロジーにより3段階の圧縮バックアップが可能になりました。
NetVault Backup低圧縮 | (デフォルト)最小限のCPU使用率で圧縮を行います。 |
NetVault Backup中圧縮 | 低圧縮に比べてCPUをさらに使用しますが、圧縮率は高くなります |
NetVault Backup高圧縮 | 低・中圧縮よりもCPUを使用しますが、最高の圧縮を行います。 |
またリストアオプションにも、LiteSpeedの機能が追加されています。
・別ホストの別インスタンスへのリストアが可能になりました。
・圧縮済み、読み取り専用データベースとしてリストアが可能になりました
・VSSは、WindowsOS側のスナップショット技術VSSを利用して、フル、差分バックアップが可能です。
> LiteSpeed 圧縮テクノロジーの効果
速報ということで、簡単な検証をしてみました。
SQL Server 2012のサンプルデータベースAdventureWorks2012(約200MB)を、
圧縮無しと3段階のNetVault圧縮それぞれでバックアップし、圧縮率やバックアップサイズを比較してみました。
圧縮率や、バックアップサイズ、バックアップ時間は、NetVaultのログで確認することができます。
以下の例は、低圧縮での実行結果になります。
同様に、圧縮無し、NetVault中圧縮、NetVault高圧縮を指定してバックアップジョブを実行し、データ転送時間、圧縮率、転送データ量をNetVaultログで確認しました。
以下のような結果となりました。
圧縮無し | 低圧縮 | 中圧縮 | 高圧縮 | |
データ転送時間 | 46sec | 8sec | 16sec | 37sec |
圧縮率 | - | 75.56% | 78.88% | 85.32% |
転送データ量 | 201.72MB | 49.28MB | 42.22MB | 29.55MB |
デフォルトの低圧縮でも、圧縮無しの201MBを49MBに75%圧縮することにより、
データ転送時間が46秒から8秒に短縮され、高速にバックアップできることが確認できました。
※なお、この計測値は、検証環境での値になります。環境によっては値が異なる場合がありますので、NetVault無償評価版にてお試しください。