システム規模・用途別に考えるバックアップソフトウェア活用方法

いざというときに備えて必ず取得しておく必要があるバックアップ。バックアップソフトウェアを活用することで、効率的かつ確実に運用することが可能です。しかし、システム規模や用途に合わせてどのように活用するか頭を悩ませている担当者も多いでしょう。ここでは、システム規模と用途別にバックアップソフトウェアの活用のポイントを考えていきます。

バックアップの重要性

バックアップは、ITシステムの情報を確実に守り、障害発生時に迅速にシステムを復旧させ事業を再開させるために必要です。コンピュータやストレージ(SSDやハードディスク、テープなど)といったハードウェアの性能が向上し、クラウドサービスなどの新しい技術が普及している現在でも、情報の損失やシステム停止などのリスクは依然として存在します。

バックアップを取得するときにはいざというときに備え、バックアップ取得だけではなくリカバリ(復旧)するときのことも意識する必要があります。リカバリでは、データのリストア(復元)だけではなく、バックアップを活用したシステム復旧も考える必要があります。

バックアップの課題

一方で現在、多くのシステムではITの進化やビジネスモデルの変化にともない、次のようなバックアップの課題をかかえています。

・データ量の劇的な増加

・幅広い規模や構成のシステムへの対応

データ量の劇的な増加

システムで扱われるデータ量は劇的に増えた結果、バックアップ対象のデータも膨大な量となっています。その結果、バックアップ時間の長期化とバックアップデバイスのコスト増大という2つの課題が生じています。

バックアップ取得にかかる時間であるバックアップ時間が長期化すると、日常の業務に悪影響を与えてしまいます。たとえば、従来は夜間など業務外の時間でバックアップを行っていたが近年は追いつかなくなったという話もよく聞きます。

また、バックアップを保管するストレージにもコストがかかることから、バックアップ対象のデータ量が増えることでコストも増大します。一般的にバックアップは複数世代保管することから、バックアップストレージは保護対象データ量の数倍の容量が必要な点にも注意が必要です。

幅広い規模や構成のシステムへの対応

バックアップの手法や要件は、システムの規模や構成により異なってきます。たとえば、小規模だったシステムが急に大規模化した場合には、バックアップの手法を見直すことが必要な場合がありますし、バックアップストレージなどのコストも見直す必要があります。また、LinuxWindowsなどといったOSが複数混在しているようなシステムや、データベース管理システム(DBMS)などのさまざまなアプリケーションを使っているシステム、VMWareHyper-Vなどの仮想環境を使っているシステムなどでは、バックアップ取得の手順は複雑になります。こうした課題を改善するためには、幅広い規模や構成のシステムに柔軟に対応する手法が必要になります。

バックアップの課題を解決する手法

データ量の劇的な増加に対応する

バックアップ時間の長期化やバックアップデバイスのコスト増大といった課題を解決する有力な手法として、重複排除があります。これは、データの中で重複している部分を排除することで、バックアップストレージに格納されるデータ量を小さくする技術です。

たとえば、データの95%が重複排除された場合、10TBあったバックアップ対象のデータを500GBに削減できます。データを削減した結果、バックアップ時間を短くできます。また、バックアップ対象データが10TB7世代分のバックアップを保管するとき、そのままでは70TB分のバックアップストレージが必要です。これに対して重複排除率が95%の場合は3.5TBまで削減され、その分コストを抑えることができます。

幅広い規模や構成のシステムへの対応を実現する

バックアップソフトウェアの導入は、幅広い規模や構成のシステムに柔軟に対応するための有力な手段です。バックアップソフトウェアにより、さまざまな規模や、OS、アプリケーション、仮想環境に対応したバックアップを取得できます。また、バックアップの取得や保管などといった運用をシンプルにすることができ、システム担当者の負担を減らすとともに運用コストの削減もできます。バックアップソフトウェアを使っている場合は、リストアやシステム復旧の手順が定まっているため、障害や災害などからの復旧作業も安心してできます。

ユースケースを見てみよう

クエスト・ソフトウェアは、バックアップのための次のような製品を用意しています。

NetVault

NetVaultは、さまざまなプラットフォームに対応できるエンタープライズクラスのデータ保護ソリューションです。直感的に使える単一のコンソールで、物理環境と仮想環境の両方にある複数のサーバ、さまざまなアプリケーション、データベースを保護します。拡張性に優れており変化が激しく拡張を続けるIT環境への対応が可能です。

QoreStor

QoreStorは、ソフトウェア定義セカンダリストレージソリューションであり、オンプレミス、クラウドなど、どこでも簡単に実装できるように設計されています。プロトコルアクセラレーターによりバックアップのパフォーマンスを高め、可変長ブロック重複排除によりストレージの必要量を低減してコストを削減できます。さらに、ディザスタリカバリのためのレプリケーションをより早く、安全に行えます。

Rapid Recovery

Rapid Recoveryは物理、仮想、クラウドサービスといった環境を問わず、あらゆるシステム、アプリケーション、およびデータをバックアップし、迅速にリカバリできます。 このソフトウェアでは、リカバリが開始された時点で、全データへのアクセスが可能になるため、ユーザに影響を及ぼすことなく、障害やデータ消失が発生しなかったかのように利用できます。 クラウドサービスにシンプルかつ容易に接続でき、仮想環境についても自動的に保護することができます。

これらの製品を使うことで、バックアップのさまざまな課題を解決できます。システムの課題や環境に応じたユースケースを以下に示します。

・大規模な環境から部門ごとの小規模な環境まで統合してバックアップを管理したい

NetVaultを使うことで、大規模環境も小規模環境も統合してバックアップを管理できます。OSやアプリケーション、仮想環境が混在している場合でも使用可能です。

・稼働中のアプリケーションのバックアップを保護したい

24時間停止することができないシステムなどでは、稼働中のアプリケーションのバックアップが必要になります。NetVaultのアプリケーションに対応するプラグインを組み込むことで、稼働中のアプリケーションからのバックアップができます。

・バックアップデータを削減したい

QoreStorでバックアップの重複排除をすることで、バックアップデータを削減します。NetVaultと組み合わせて使うことで、バックアップを重複排除しながら統合的にバックアップを管理できます。

・迅速なシステム復旧が必要

障害や災害などが発生したときに少しでも早く復旧することが要求されるシステムでは、Rapid Recoveryで別拠点の待機系のシステムを準備する仮想スタンバイ機能を利用することで迅速なシステム復旧が可能です。

Windows/Linuxのファイルサーバー中心の環境をとにかく安く簡単に保護したい

Rapid Recoveryで、安く簡単にバックアップを取得し、迅速なリカバリを実現できます。

・仮想環境を保護したい

仮想環境のバックアップは、NetVaultRapid Recoveryを用いることで効率的に管理できます。また、仮想環境ではデータ容量が大きくなることが多いため、NetVaultではQoreStorによるバックアップの重複排除が有効です。また、Rapid Recoveryではビルドインの重複排除を利用することができます。

バックアップはますます重要になる一方で、さまざまな課題があらわれています。そうした課題へ対応するためにも、ぜひNetVaultQoreStorRapid Recoveryの導入を検討してください。

本記事でご紹介した弊社製品の詳細はこちらから

NetVault

QoreStor

Rapid Recovery

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