クラウド上のデータを保護する最適ソリューションとは

パブリッククラウドの技術やセキュリティが向上し、業務サーバなどのクラウド化が進んでいます。これに伴いクラウド上に保存されるデータが急増しています。では、クラウド上に保存されているデータの保護はどうしたらいいのでしょうか? クラウドプロバイダーに任せておけば安心でしょうか? 今回はクラウド上のデータ保護について考えます。

クラウド上のデータはユーザが保護

多くのパブリッククラウドは、複数のデータセンターにデータを保管しシステム/ストレージを冗長化し、システム障害や自然災害などに対応しています。データの耐久性を99.99%以上のSLAとして保証しているサービスもあります。しかしこれはデータの保証を100%している訳ではありません。また、このSLAはクラウド基盤全体に対するもので、個々の企業に対するものではないことに、注意する必要があります。つまり、個々の企業がデータを誤って削除してしまった、マルウェアによってデータを失った場合にデータが保証されている訳ではありません。ユーザがデータの保護対策をとる必要があります。

クラウドの利便性はとても高いものの、クラウドそのものの安全性までは考慮されていない企業様があることも事実です。データ保護の観点から、クラウドに依存しすぎてしまうことはビジネスに致命的なダメージを与えてしまうことになりかねません。

クラウドの安全性と障害事例

クラウドプロバイダーによってデータを冗長化し安全性はSLAによって保障されていますが、100%安全だという前提でシステム化を進めてしまうことはとても危険です。重要な業務システムなどのクリティカルなシステムを考える場合、フェールセーフの観点から、クラウドにも障害が起こりうることを前提にシステム化を進めていくべきでしょう。

2019年に発生したクラウドサービスの障害

2019124日、全国の147市区町村など計53団体でクラウドの障害が発生し、市町村の業務に多大な影響を及ぼしたというニュースがありました。報道によれば、行政書類(住民票や戸籍証明書)を発行するシステムや自治体のWebサイトを表示するシステムメールの送受信を行うシステムなどが一時的に機能しなくなったとのことです。

124日に発生したクラウドのシステム障害は、9日に復旧の見通しとされていましが、システム障害発生から12日経過した16日時点でも、一部のシステムが稼働していませんでした。

一連のシステム障害の原因は、(データを管理する)ストレージのファームウェアに問題があったとのことです。また、データバックアップが正常に行われておらず、相当量のデータがクラウド業者単独では復旧が難しい状況とも言われています。

この障害から、クラウド上のデータの保護はクラウドプロバイダーだけに任せるのではなく、ユーザ自身でも対策する必要があります。つまり、クラウド内に作成したすべてのデータに対して、ユーザが長期的かつ包括的なデータ保護対策の責任を負います。

もし同じようなことが企業様で起こったらどのような結果になるでしょうか。間違いなく言えることは、企業様のビジネスに大きな支障をきたすこと、場合によっては致命的なダメージを与えてしまうことが容易に考えられます。

強固なデータ保護ソリューションが必要

クラウド上のデータをオンプレミス同様にユーザの責任で保護する必要があります。クラウドベースのアプリケーションとデータをオンプレのデータセンター内と同等に扱い保護します。データ保護をシンプルにするには、オンプレミス、リモートオフィス、およびクラウドでアプリケーションやデータを保護する単一のソリューションが必要です。

例えばOffice365は包括的なビジネスソリューションを提供するクラウドサービスですが、データ保護やディザスタリカバリといったデータ保護機能を搭載しているわけではありません。またユーザのケアレスミスによるデータ削除やマルウェア、ランサムウェアによる被害も起こりうるものです。

弊社のNetVaultOffice365に対して、包括的なデータバックアップ(レプリケーション)ソリューションを提供します。例えばメールボックスやメール添付ファイル、ファイル・フォルダ、ファイル属性、共有アイテムなどは強固なデータ保護が求められます。しかしOffice365のネイティブな機能では企業様が必要とするバックアップ要件を満たすことは難しいです。NetVaultを使えば、クラウドに保管しているデータを別のクラウドや自社のディザスタリカバリ用サイトにバックアップ(レプリケーション)することが可能ですし、ビジネスにおけるデータの安全性をより高められます。

信頼できるバックアップソリューション

ひとつのクラウドでデータ保護を行うことは、安全性の面からおすすめできず、別のクラウドやオブジェクトストレージも活用して、データ保護をすることが好ましいことは言うまでもありません。

弊社のNetVaultは別のクラウドやオブジェクトストレージ、オンプレミスのデータサーバへのバックアップソリューションを提供するため、企業様のデータ保護はより安全かつ信頼性の高いものとなります。

バックアップソリューションは個別のベンダーに対応しなければいけないケースも多いですが、NetVaultは統一したバックアップ環境を提供します。また、対応するバックアップソリューションはOffice365SQL ServerSAPOracleなど多彩です。

データバックアップには弊社のQoreStorも活躍します。QoreStorは可変長ブロック単位の重複技術を提供します。ファイル単位や固定長単位の重複排除技術もありますが、ファイル名の変更やファイルのコピーやデータの追加によるブロック長の変化には対応することができず、データ削減率は低くなってしまいます。しかし可変長ブロックの重複排除技術ではデータパターンを参照しながら柔軟に重複排除を行うため、重複排除の削減率を高くします。

QoreStorはこの可変長ブロックによる重複排除技術を採用しており、データは20分の1(最大95%)まで削減することが可能です。またこの重複排除技術により1時間当たり20TBという高速なデータバックアップ(レプリケーション)を可能とします。

以上のように、NetVaultはビジネスに使われるバックアップソリューションの安全性を高め、さらにソリューションをシンプルなものにします。またQoreStorを併用することで、バックアップデータの圧縮によるストレージ容量の削減、トラフィック抑制などの恩恵を受けられます。

まとめ

ビジネスにおいて、データ保護にクラウドを活用するケースが増えています。クラウドは利便性が高く、バックアップストレージに向いているソリューションですが、クラウドそのものの安全性が保たれていなければ、ビジネスに致命的なダメージを与えることもあります。

弊社のNetVaultは個別のベンダーが提供するバックアップソリューションを統一して管理するため、バックアップ管理業務のコスト、手間を大幅に削減します。またQoreStorは可変長ブロックの重複排除技術によって、バックアップデータを20分の1(最大95%)に減らし、トラフィックも抑制します。

クラウドの安全性を高めるためのソリューションとして、NetVaultやQoreStorは企業様のビジネスに大きく貢献します。

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