この記事は、US時間2024年11月18日にリリースされた最新版であるSharePlex12.0の概要をご説明させていただきます。詳細については、下記リリースノートをご確認ください。
SharePlex 12.0 - Release Notes
SharePlex12.0における主な特徴は次の通りです。
- Windows版の刷新
SharePlex11.xでは、Windows版のリリースが保留になっていましたが、SharePlex12.0からは継続的にリリースされます。このバージョンでは、従来使用されていたサードパーティーのMKS Toolkitの使用が廃止され、代わりにオープンソースのCygwinのコンポーネントが使用されています。インストール時にSharePlexと一緒に導入されるため、特に何も別途対応の必要はありません。なお、インストール可能な対応OSがWindows Server 2019以上に制限されるようになりました。Windows Server 2012や2016の場合には、旧バージョンであるSharePlex10.2.xもしくは、SharePlex12を使用したリモートCaptureで対応することになります。 - Ubuntuのサポート
Linux OSとして新たにUbuntuに対応しました。Oracle DBの稼働OSとしての選択はあまり考えられませんが、PostgreSQLの稼働OSとしての選択肢が増えました。 - Heterogeneous Compare/Repair対応
従来のバージョンでは、Oracle間もしくはPostgreSQL間のCompare/Repairに対応していましたが、今回新たにOracleからPostgreSQLへの動作をサポートしました。なお、現状ではOracleのAL32UTF8からPostgreSQLのUTF8へなど特定の文字コードに限定されています。将来的には文字コードの拡充や対応DBの拡充が検討されています。 - DBCSとExadataにおけるOracle 23aiのサポート
Oracleが現在Oracle 23aiをサポートしているプラットフォームはDBCSとExadataだけです。オンプレミス版等がリリースされた場合には、追って対応されます。なお、一旦SharePlex11.4でサポートされたOracle 23cはOracle自体がサポートをしなくなったため、SharePlexとしても対応が撤回されています。23aiの対応はこのバージョン以降のみとなります。 - PostgreSQL 17のサポート
2024年9月末にリリースされたばかりの最新バージョンをソースとしてもターゲットとしてもサポートしました。 - Alloy DBとAlloy DB Omniのサポート
Google Cloudが提供するPostgreSQLの拡張DBともいえるAlloy DBとAlloy DB Omniについて、ソースとしてもターゲットとしてもサポートしました。 - Maria DBのサポート
MySQLの派生とも修正版ともいわれるMaria DBがターゲットとしてサポートされました。 - OracleからConfluent Kafkaへのレプリケーションサポート
AvroフォーマットでのConfluent Kafkaのレプリケーションをサポートしました。海外では、OracleからKafkaへのレプリケーションが盛んにおこなわれています。そのための機能拡張やバージョン対応が随時実施されています。 - OracleからPostgreSQLへレプリケーション時のトランスフォーメーション
データを反映する前にデータ加工する機能が、OracleからPostgreSQLへの連携時にも使用可能になりました。
上記以外にも数多くの不具合修正や機能改善もなされています。詳細についてはリリースノートの"Resolved Issues in this release"をご覧ください。