>> はじめに |
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先月までは、LinuxベースのVaultOSを利用したソリューションをご紹介しました。今月からは、Windows PEベースのVaultOSをご紹介します。Windows PEベースのVaultOSをご利用いただくと、LinuxベースのVaultOSを使用した時と比べて以下のメリットがあります。
- Windowsシステムを異なるハードウェアへリストアする機能
- ドライブ文字を使用しないパーティションのサポート
>> Windows PEベースのVaultOSを使用する際の注意点 |
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- Windows PEベースのVaultOSは、バージョン 6.0となります。VaultOS 6.0と組み合わせて利用可能なのは、VaultDR Server Plug-inはv.4.0です。詳細は、こちら をご確認ください。
- Windows PEベースのVaultOSは、ISOイメージとして提供されているわけではありません。マイクロソフト社からWindows 7 用 AIK (Windows Automated Installation Kit) をダウンロードして、ユーザー様ご自身で作成していただく必要があります。
- VaultOS 6.0は、Windows PE 3.0/3.1 (32bit) 上で動作しますので、Windows PE 3.0/3.1 (32bit) でサポートされているハードウェアを使用する場合、VaultOSの事前動作検証を行う必要はありません。しかし、いざというときスムーズなリカバリを行っていただくため、その手順の確認の意味を込めて、事前検証を行っておくことをお勧めしています。
- Windows PEベースのVaultOSは基本的にWindowsシステムのバックアップ/リストアにご使用ください。Linux等Windows以外のシステムのバックアップ/・リストアにはLinuxベースのVaultOSをご利用ください。
>> バックアップの準備 |
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Windows PEベースのVaultOSを使用する際には、以下のものが必要です。
- Windows 7用のAIK (Automated Installation Kit) - ダウンロードで取得可能です
- Windows 2003、Windows 2008、またはWindows 7システムの32bitバージョン
- Serverプラグインの「.npk」ファイル - ダウンロードで取得可能です
- 書き込み可能なDVD/CD-ROMドライブ
- 空のDVD/CDメディア
- DVD/CD作成ソフトウェア
>> Windows PEベースのVaultOSの作成 |
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- 32bitバージョンのWindowsシステム(ここではWindows2008/x86)を用意します。
- 以下のリンクからWindows 7用AIK (Windows Automated Installation Kit) をダウンロードします。KB3AIK_JA.iso(1,729,648kb)が保存されます。
http://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/details.aspx?FamilyID=696dd665-9f76-4177-a811-39c26d3b3b34&DisplayLang=ja
- 空のDVDメディアにダウンロードしたISOイメージを焼きます。
- 32bitのWindowsシステムにWindows AIK をインストールします。ウィザードに従って簡単にインストールが可能です。
- NetVault Backup (NVBU) サーバを32bit Windowsシステムにインストールします。簡単設定ガイドを参照してインストールを行ってください。これは、手順12で使用するユーティリティを入手するためです。評価版のプラグインCDなどがある場合、"windows\vaultdr\iso_builder\v1.0\32bit"の下にあるユーティリティーを利用できます。その場合、手順11までスキップしてください。
- VaultDR Server plug-in ver.4.0をNVBUサーバにインストールします。NVBUメイン画面から"クライアント管理"をクリックしてください。
- クライアント管理画面が表示されます。"クライアント"タブのNVBUサーバ・マシン上で右クリックを行い、"ソフトウエアのインストール"を選択します。
- "ファイルを開く"画面が開きます。VaultDR Server plug-in v.4.0(drc-4-0-9-17.npk)を選択します。"開く"をクリックします。
- プラグインがインストールされた旨のメッセージが表示されます。"OK"をクリックして、画面を閉じます。
- "C:\Program Files\Quest Software\NetVault Backup\util"の下に"nvbmrisocreate.exe"と"nvbmriso.pkg"の2つのファイルが作成されます。
- ISOイメージを作成するフォルダを作成します。ここでは、"c:\winpevos"とします。。
- WinPE ISOイメージを作成するために、以下のコマンドを実行します。指定したパスに"bmr_output.iso"というファイルが作成されます。
nvbmrisocreate.exe nvbmriso.pkg "<AIKのインストール・フォルダ>" "<bmr_output.isoのパス>"
ここでは以下のようになります。"Done"と表示され、プロンプトが戻ってくれば完了です。
- "bmr_output.iso"ファイルを新しいCDに焼きます。これが、VaultOSになります。
>> NVBUサーバでの準備 |
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- NVBUサーバを構成します。VaultOSを使用する際にインストールしたNVBUサーバを使用することも可能です。他のサーバにNVBUサーバを構築したい場合は、インストールを実施してください。
- NVBUサーバにVaultDR Server Plug-in 4.0をインストールします。"Windows PEベースのVaultOSの作成"のStep 6 ~ Step 9を行います。
- バックアップ・デバイスを構成します。ここでは、仮想単体ドライブを作成します。その際、バックアップ対象のシステムのディスク・サイズを保存できる大きさのデバイスを構成してください。簡単設定ガイドの「5.3.0 仮想テープ・ライブラリを使用する」などの情報を参考にしてください。
- NVBUメインGUIからバックアップ画面を開きます。"選択"タブで"VaultDR APM"をダブルクリックします。
- システム・バックアップ対象サーバの登録画面が開きます。必要な情報を入力して、"OK"をクリックします。
- バックアップ画面のVaultDR APMの下に登録したマシンが表示されます。
>> DRクライアント側での準備 |
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- リストアした際にわかりやすいように、対象マシンの背景を変更しておきます。
- DR対象マシンをシャットダウンし、作成したVaultOSで起動します。"BMR Network Configuration"の設定画面が表示されます。必要な情報を入力します。"Config"ボタンをクリックします。
- 静的IPアドレスが構成された旨のメッセージが表示されます。"OK"をクリックして画面を閉じます。
- 手順2の画面に戻ったら、"EXIT"をクリックします。"Initialization completed. Ready !!!"が表示されれば、クライアント側の準備は完了です。
>> バックアップ |
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- NVBUサーバの画面に戻ります。バックアップ画面で、追加されたDR対象マシンをダブルクリックします。さらに、Diskもダブルクリックして展開します。バックアップ対象としてDiskを選択します。ジョブ・タイトルとして適切なものを入力し、信号アイコンをクリックしてジョブをSubmitします。
- ジョブ管理画面で、ジョブの完了を確認します。
>> 最後に |
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来月は、リストアを行います。お楽しみに!