>> はじめに |
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先月までは、ディザスタ・リカバリ(DR)対象のマシンを一旦シャットダウンして、バックアップを行うBMR Offlineの製品をご紹介してきましたが、システムによっては、バックアップ時に対象マシンをシャットダウンできないものもあると思います。そのような場合、DR対象サーバがWindowsであれば、BMR Online for Windowsを使用することで、Windowsをシャットダウンせずにシステム・バックアップを行うことが可能になります。今月は、そのBMR Online for Windowsを使用したバックアップ方法をご紹介します。
>> 注意点 |
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BMR Online for Windowsをご利用いただく際は以下の点にご注意ください。
- BMR Online for Windowsのバックアップ対象はOSです。その上でDB等が稼働している場合は、DBの整合性の確保に注意が必要です。Microsoft SQL Server、Exchange Server、SharePoint ServerであればVSSレベルの一貫性の確保が可能です。それ以外のDB/アプリケーションにつきましては、整合性の確保は行われないため、別途専用のプラグインを使用してのバックアップの取得をご検討ください。
- 使用するVaultOSのバージョンによって、使用できるBMR Online for Windowsのバージョンが異なります。VaultDRプラグイン・モジュール組合せリストを確認し、正しい組合せでご利用ください。
- BMR Online for Windowsが対応しているWindowsはこちらの対応表でご確認ください。2013年9月末現在ではWindows Server 2012にはまだ対応していません。
- リカバリ時に迅速な対応を行うためには、手順書の作成等が重要です。事前検証を行って万が一に備えてください。
>> 本講座での環境 |
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本講座では、下図のように2台のマシンを使用し、1台のディザスタ・リカバリ対象クライアント(= DRクライアント)のデータを、もう片方のNVBUサーバ (DRサーバ) に接続した仮想テープ・ライブラリにバックアップします。
>> 準備 |
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- [サーバ側での作業] バックアップ・サーバを構成します。簡単設定ガイド等を参照してNVBUをサーバとしてインストールします。さらに、バックアップ・デバイスを構成します。ここでは、仮想単体ドライブを構成します。仮想単体ドライブはバックアップ対象マシンのディスク容量以上で構成してください。
- [クライアント側での作業] BMR Online for Windowsを使用するには、対象マシンがNVBUクライアントである必要があります。簡単設定ガイド等を参照してNVBUをクライアントとしてインストールしてください。
- [クライアント側での作業] リストア後に確認を簡単にするために、OSの背景を変えておきます。
- [サーバ側での作業] NVBU Consoleを起動し、クライアント管理画面で、上記クライアントをバックアップ・サーバに追加します。
- [サーバ側での作業] 対象クライアントにBMR Online for Windowsのモジュールを追加します。クライアント管理画面でクライアント・マシンを右クリックして"ソフトウェアのインストール"から行います。BMR Online for Windowsのファイルは、drw-*-*-*-*.npkとなります。
- [サーバ側での作業] バックアップ・サーバにBMR Server plug-inをインストールします。クライアント管理画面でサーバ・マシンを右クリックして"ソフトウェアのインストール"から行います。BMR Server plug-inのファイルは、drc-*-*-*-*.npkとなります。
- [サーバ側での作業] バックアップ画面で、VaultDR APMの下にDR対象マシンを登録します。本設定はリストアの際に必要な設定となります。
- Client Name: DR対象クライアントの名前
- Address: DR対象クライアントのIPアドレス
- Port Number: 基本的にDefaultの10000のままにしておく
>> バックアップ |
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- [サーバ側での作業] バックアップ画面を開きます。"クライアントマシン" > "VaultDR Online Windows" > "Disk 0"と展開します。Disk 0をバックアップ対象として選択します。信号アイコンをクリックし、ジョブを実行します。
- [サーバ側での作業] ジョブ管理画面でジョブの完了を確認します。P2Vを実現するためのドライバがDRクライアントにインストールされていない場合は、警告付きで終了します。P2Vを行わない場合は、このメッセージは無視できます。
>> 最後に |
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来月は、BMR Online for Windowsを使ってバックアップしたデータのリストア方法をご紹介します。お楽しみに!