>> はじめに |
前回でSharePlex Managerを使用してステータスの確認ができるようになりました。常にステータスの確認ができればよいですが、閾値を決めておいて、その閾値を超えた場合にアラートが上がるという方が、現実的な運用になると思います。
SharePlex Managerでは、あらかじめグローバルSharePlex Managerルールとして、事前定義されていますが、デフォルトでは無効になっています。今回は、そのような事前定義ルールの有効化と、自分で閾値を決めた設定を行いたい場合の方法を試してみましょう。
>> 定義済のグローバルSharePlex Managerルールの有効化 |
最初に、左ペインのDashboardsメニューにあるRules & NotificationsからManage Rulesを選択します。
たくさんのルールが表示されてしまうので、Cartridge Nameの右側の欄に"SharePlexManager"と入力するとSharePlex Managerに関連したルールだけが表示されるので、こちらを活用します。
ためしに一番最初に表示されたSharePlex Capture Process LatencyというCaptureプロセスの遅延に関するルールの名前にマウスを重ねると、現在の設定ステータスが表示されます。すべてDisabledとなり、無効になっていることがわかります。変更するには、そのルール名をクリックします。
Rule Summaryと書いてあるところの右側を選択すると、現在の状況の詳細が出てきます。やはり無効になっていることがわかるので、Rule Statusとして"Rule is currently disabled"と書かれている右側のアイコンをクリックすると、有効化することが可能です。
確認のダイアログが出てくるため、OKを選択します。正常に保存されたことが確認できたら、一番したまでスクロールすると"Go to Rule List"ボタンがあるので、これをクリックするともとのリストに戻ります。
一覧でもSharePlex Capture Process Latencyが有効になっていることが確認できました。実際に、この設定で動作が有効になっています。その他、設定したいルール毎に有効化を行う必要があります。
>> 自分で定義したルールを使用したい場合 |
ある程度事前定義されたルールは、ほとんどのユーザにとって適切な値になっていますが、やはり自分で閾値を決めてルールを作成したいという場合もあると思います。
そこで、事前定義の設定をコピーして、編集したものを有効化し、実際に動作を確認してみましょう。
■SharePlex Post Queueというルールをコピーして使用する
SharePlex Post Queueというルールは、デフォルトで無効化されていますが、一定量のメッセージがQueueにたまった状態になった際に、アラートをあげるものです。
ただし、デフォルトの値がとても大きい(最低10万以上)ため、ちょっとした確認では条件を満たしません。そこで、10-100メッセージ程度でもアラートになるものを作成してみます。
ルールの一覧から、Cartridge NameとしてSharePlexManagerを、Filter by Rule NameにPostを入力すると、簡単にSharePlex Post Queueというルールを見つけることができます。その列の一番右側のCopy Ruleアイコンをクリックすることで、事前定義の内容をベースにコピーしてルールの作成が可能です。
コピーの際には確認のダイアログが表示されます。
コピーしたルールは、自動的に"Copy of"がオリジナルの名前の前につくため、必要に応じて変更します。ここでは"Copy of"を"Test of"に変更してみました。
他のタブに変更する際には、そのタブ内でのSaveが必須になるため、忘れないようにします。
Conditions, Alarms & Actionsタブ内で、WarningやFatalの条件を変更してみました。
WarningのConditionを、元の100000から10に変更しました。
FetalのConditionを、元の1000000から100に変更しました。
下の方にあるSave Allボタンをクリックして、Go to Rule Listに切り替えます。
名前がTestから始まるのだけを検索すると、一覧から確認ができました。
>> アラートの確認方法 |
閾値を変更したSharePlex Post Queueのルールは、Post Queueにメッセージがわずかだけ入っている場合もアラートをあげるようになっています。そのため、簡単に再現テストを実行できます。
■Postプロセスの停止
まずは、Post Queueにキューをためるようにするために、Postプロセスを停止します。
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■デモデータの投入
以前使用したdemo.sqlを使用し、SPLEXスキーマへとテスト・データを投入します。
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■ターゲット側の確認
Backlogの量が4000を超えており、アラートで設定した条件を満たしていることがわかります。
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■アラートの確認
左ペインのHomesメニューからAlarmsを選択することで、各種のアラートができます。ここでは、2つのメッセージが表示され、1つがPostプロセスを停止したこと、もう1つはPost Queueが閾値を超えたことを示しています。
Messageの中で、数がとても多くなっていますが、これは説明文を編集しなかったためです。実際の環境ではわかりやすいように、適宜メッセージ内容も変更してみてください。
確認後は、PostをStartしておくことをお忘れなく。
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>> メール通知の追加方法 |
前項の内容だと、SharePlex Managerの管理画面に表示されるだけでしたので、これを通知する一例として、E-mailによる送付方法があります。
まず、左ペインのDashboardsメニューにあるRules & NotificationsからManage Registry Variableを選択し、名前によるフィルターとして"mail"と入力すると、関連の設定項目が表示されます。
この中にある下記項目を入力します。
- SharePlex_To_Email_Address: 送り先のE-mailアドレス
- mail.host: メール通知に使用するメールサーバ
- mail.from: 通知の際の送信元アドレス
項目毎に設定して"Add Registry Value"ボタンをクリックしたら完了です。
例では、SharePlex_To_Email_Addressの設定例を示しています。
※メール通知の実際の確認は割愛させていただきます.
>> まとめ |
今回で大まかなSharePlex Managerに関するご説明は終了です。詳細については、SharePlex Manager専用の日本語マニュアルが公開されていますので、下記から製品ドキュメントをご覧ください。製品名には"SharePlex Manager"と入力してください。