NetVault Tips #086

複数のドライブを持つライブラリ装置をNVBUに登録する際、適切なベイに適切なドライブを割り当てる必要があります。適切に割り当てられていない状態では、ライブラリ装置は正しく動作しません。本Tipsでは、複数のドライブを持つライブラリ装置を適切に登録する方法をご紹介します。

1. NVBUでは、複数あるドライブを登録する際、ライブラリ側で認識されているドライブ番号と、NVBU側のベイ番号を、それぞれ若い順に組み合わせ割り当てていくことが大切です。例えば、ライブラリ側でDrive#1とDrive#2があった場合、Drive#1をNVBUのベイ1に、Drive#2をNVBUのベイ2に登録します。そのため、NVBU側で認識されている各ドライブのどれがDrive#1、Drive#2になるのかを識別することが重要になります。この識別は、各ドライブに割り当てられたシリアル番号を手掛かりに行うことで可能です。多くのライブラリ装置は、各ドライブのシリアル番号を、専用の管理ツールやフロントパネルから確認することが可能です。
   
   本Tipsでは、 テープ装置としてNEC T40A2 (LTO-3 x 2)を使用しており、下記は、そのWeb管理ツールから各ドライブのシリアル番号を確認しているところです。この画面からライブラリ装置側では、Drive#1のシリアル番号はHU105447JU、Drive#2のシリアル番号は1210059359であることがわかります。
   
   
2. 続いて、NVBU側での登録作業に移ります。NVBU Consoleでデバイス管理をクリックします。
   
   
3. デバイス管理画面が開きます。追加メニューから"ライブラリの追加"をクリックします。
   
   
4. ライブラリ追加画面が開きます。ライブラリ選択タブで、ライブラリ装置が接続されているマシンのアイコンをダブルクリックします。Robotics Libraries以下にNEC T40A2が検出されます。さらに、検出されたT40A2をダブルクリックします。右側のペインには、T40Aのイメージが表示され、管理者が追加しようとしているデバイスとNVBUが認識しているデバイスが一致しているかどうかが確認できます。T40AはT40A2の登録デバイスとして正しいデバイスなので、次のステップに進むため、"ドライブ選択"タブに移動します。
   
   
5. これ以降は、Linux版の場合とWindows版の場合で操作が異なります。
   
   【Linux版NVBUの場合】 
   
   
   1. 【Linux】 同じように、ライブラリ装置が接続されているマシンのアイコンをダブルクリックします。搭載されている全てのドライブが検出されます。Linux版NVBUの場合は、各ドライブの表示にシリアル番号が含まれます。よって、右側のペインで最も若い番号のドライブベイである1が選択されていることを確認し、表示されているドライブ装置のシリアル番号の中で、手順1で最も若いドライブ番号を持つドライブとして認識されたドライブをダブルクリックし、そのベイに割り当てます。(※ NVBUで検出していてるドライブの順番は、必ずしもライブラリ側のドライブ番号の若い順になっているとは限りません。必ず、シリアル番号を確認して適切な割り当てを行うようにしてください。)
      
      
   2. 【Linux】 ベイ番号の右側にある上矢印をクリックし、ドライブベイを一つ増やし、2にします。表示されているドライブ装置のシリアル番号をさらに確認し、次に若いドライブをベイ2に割り当てます。この例の場合は、ライブラリ側でDrive#2として認識されているドライブをダブルクリックし、ベイ2に割り当てます。割り当てが終わったら、左上の保存ボタンをクリックし、設定を保存します。
      
      
   3. 【Linux】 設定が保存される旨のウィンドウが表示されます。OKをクリックします。
      
      
   4. 【Linux】 ライブラリ追加画面を閉じます。デバイス管理画面でデバイスが登録されていることを確認します。
      
      

   【Windows版NVBUの場合】

1. 【Windows】 ライブラリ装置が接続されているマシンのアイコンをダブルクリックします。搭載されている全てのドライブが自動的に検出されます。Windows版NVBUの場合は、検出されたドライブ情報にシリアル番号が表示されないため、各ドライブを暫定的にベイに割り当てて、シリアル番号を調べます。ベイが1に設定されていることを確認し、検出された最初のドライブをダブルクリックします。
   
   
2. 【Windows】 ベイの番号の右側にある上矢印をクリックし、ベイ番号を1増やします。同じように、次のドライブをベイ2に割り当てます。
   
   
3. 【Windows】 設定タブに移動します。ベイ1に割り当てられた最初に検出されたドライブの上で右クリックを行い"設定"を選択します。
   
   
4. 【Windows】 表示される画面で、"Configuration"タブに移動します。一番上に、このドライブのシリアル番号が表示されます。この情報を元にNVBU側で最初に検出されたドライブがライブラリ側の認識でのドライブ番号が幾つになるかを確認します。"キャンセル"をクリックして、画面を閉じます。
   
   
5. 【Windows】 同じように、もう一つのドライブもシリアル番号を確認します。これで、NVBUが認識しているそれぞれのドライブのシリアル番号が確認でき、対応するライブラリ装置側でのドライブ番号が確認できました。"キャンセル"をクリックして画面を閉じます。
   
   
6. 【Windows】 ベイへの割り当てが、ライブラリ装置側の認識で若いドライブ番号順になっている場合は、そのまま左上の保存アイコンをクリックし、設定を保存します。これでデバイスの追加作業は終了となり、手順 16へスキップすることができます。(※ NVBUで検出していてるドライブの順番は、必ずしもライブラリ側のドライブ番号の若い順になっているとは限りません。必ず、シリアル番号を確認して適切な割り当てを行うようにしてください。)
   
   
7. 【Windows】若いドライブ番号順になっていなかった場合は、ライブラリ追加画面で、ドライブ選択タブに移ります。2番目に登録されたドライブが選択されていることを確認して、右下の"ドライブの削除"をクリックします。右側のペインで2番のドライブベイが空になったことが確認できます。
   
   
8. 【Windows】 ベイ番号の右側の下矢印をクリックして、ベイ番号をひとつ減らします。1番目に登録されたドライブをクリックし、さらに右下の"ドライブの削除"をクリックします。右側のペインで1番のドライブベイが空になったことが確認できます。
   
   
9. 【Windows】 改めて、シリアル番号を手掛かりに、ベイ1にライブラリ装置側の認識で最も若いドライブ番号を持つドライブをダブルクリックして割り当てます。
   
   
10. 【Windows】 同じく、ベイ2に2番目に若いドライブ番号を持つドライブをダブルクリックして割り当てます。左上の保存アイコンをクリックし、設定を保存します。
    
    
11. 【Windows】 ライブラリが正常に追加された旨の画面が表示されます。
    
    
12. 【Windows】 ライブラリ追加画面を閉じます。デバイス管理画面にライブラリが登録されたことを確認します。