NetVault Tips #056

先月はVaultOS 5.0をVaultOS CDから使用する方法について解説いたしました。今月は、VaultOS 5.0の新機能となるVaultOS 5.0をLiveCD Linuxから使用する方法について解説します。

1. LiveCD Linux CD-ROMを用意します。この時使用するLinux Distributionはkernel 2.6.xである必要があります。本Tipsでは、LiveCD LinuxとしてKNOPPIX日本語版5.1.1を使用します。
   
   
2. 弊社評価版ダウンロード・サイトからダウンロードをするなどして、VaultDRソフトウェアを入手します。それに含まれるdrdaemonとvaultdr_client.shをFATでフォーマットしたUSBメモリにコピーします。
   
   
3. ディザスタ・リカバリ(DR)対象のマシンで、手順 1で用意したLiveCD Linux CD (KNOPPIX 5.1.1) を起動します。
   
   
4. 手順 2で用意したUSBメモリを、手順 3で起動したLinux環境でマウントします。KNOPPIX 5.1.1の場合は、デバイスを自動的に検出し、マウントを支援してくれます。
   
   
5. 起動したLinux環境のネットワーク設定 (IPアドレスやネットマスクなど) が、事前にNetVault Backup画面でディザスタ・リカバリ対象として登録したマシンのものと異なる場合があります。その場合は、起動したLinux環境に応じて設定を変更してください。KNOPPIX 5.1.1の場合は、[KNOPPIX] - [Network/Internet] - [ネットワークカードの設定]で、設定を変更できます。
   
   
6. “アドレスを自動的に取得しますか?”に対しては、 固定IPアドレスを設定するので、[No]を選択します。
   
   
7. "IPアドレスを入力して下さい eth0" に対しては、適切なIPアドレスを入力し、[OK]を選択します。
   
   
8. 続けて、ネットワークマスク、ブロードキャストアドレス、デフォルトゲートウェイ、ネームサーバに関するダイアログが表示されますので、適切な値を指定していきます。
   
   
9. root ユーザのシェルを起動します。KNOPPIX5.1.1の場合は、[KNOPPIX] - [Root Shell]です。
   
   
10. シェルのコマンド・プロンプトでUSBメモリをマウントしたディレクトリに移動し、"vaultdr_client.sh" を実行します (USBメモリをマウントしたディレクトリは、環境によって異なります)。
    
    
11. VaultDR Offlineのdrdaemonが起動され、NetVaultサーバからのリクエスト待ちになります。
    
    
12. これ以降は、以前のバージョンのVaultDRの操作と基本的に同じです。VaultDRバックアップを行う手順に進み、NetVaultサーバ側から操作を行ってください。なお、バックアップ画面では、USBメモリもバックアップ対象として認識されてしまいます。バックアップ時には、USBメモリ以外のハードディスクをバックアップ対象として選択してください。
    
    

【ご注意】

• LiveCD Linuxによっては、ハード・ディスク上の全てのパーティションを自動的にマウントする場合があります。その場合、VaultDRのバックアップ／リストアは失敗します。バックアップまたはリストアを行う前に、ハード・ディスク上のパーティションがマウントされていない状態にしてください。
  
  
• LiveCD Linuxによっては、ハード・ディスク上のスワップ・パーティションをスワップ領域として使用する場合があります。その場合、VaultDRのバックアップ／リストアは失敗します。バックアップまたはリストアを行う前に、ハード・ディスク上のスワップ・パーティションがスワップ領域として利用されないようにしてください。