NetVault Tips #092

VMware Plugin 2.xを使用すると、VMware ESX/ESXiの仮想マシンのvStorage APIs for Data Protection (VADP) ベースのバックアップ / リストアが行えます。このプラグインを検証している方から、バックアップ・ジョブが失敗する、というご報告を時々受けることがあります。多くの場合は、ESX/ESXiサーバ側でVADPが使用できるライセンスがないことが原因です。本Tipsでは、そのような事例をご紹介します。

1. まず、ESXiの評価版をインストールし、評価期間が限定された状態で、VMware Pluginを試す場合です。この時、vSphere Client画面上で対象ESXiサーバのライセンス情報を確認すると[製品の機能]として"vStorage API"機能が有効になっていることがわかります。
   
   
2. この状態で、NVBU Consoleのバックアップ画面でVMware Plugin配下にそのESXiサーバを直接登録し、仮想マシンのバックアップを実行します。
   
   
3. ジョブ管理画面で、ジョブの実行状況を確認すると最終的にジョブが正常に終了します。
   
   
4. 次に、ESXiに無償版のライセンスを適応した場合です。この時、vSphere Client画面上で対象ESXiサーバのライセンス情報を確認すると"vStorage API"が表示されなくなり、その機能が使えなくなります。結果として、VADPのバックアップが出来なくなります。
   
   
5. この状態で、対象のESXiサーバをVMware Pluginに直接登録して、仮想マシンのバックアップを実行します。
   
   
6. ジョブ管理画面で確認すると、ジョブを実行して間もなくジョブが失敗します。
   
   
7. 失敗したジョブのエントリをダブルクリックするとログ画面に詳細情報が表示されます。
   
   
8. ログ画面でさらに"VMのスナップショットを取得できませんでした"という項目をダブルクリックすると、下記のような情報が確認できます。このような状況のお問合わをいただくケースが多いです。
   
   上記のようにESXi無償版ではVADPのバックアップはVMware社としてサポートしていません。VMware Pluginを評価する際は、評価版のESXiを使用して下さい。もしくは、ESXiサーバに追加ライセンスを購入することでも"vStorage API"機能が有効になり、VADPベースのバックアップが可能になるはずです。詳細に関しましては、VMware社にご確認下さい。