NetVault Tips #087

NVBUソフトウェアの無人インストール

NetVault Backup (NVBU) のソフトウェアは、通常、対話形式のインストーラーを使用してインストールを行います。しかしながら、多数のマシンにNVBUのソフトウェアをインストールする場合など、より効率を上げた形でインストールを行いたい場合には、無人インストールを行うことも可能です。本Tipsでは、WindowsとLinuxにおけるNVBUソフトウェアの無人インストールの方法について解説していきます。

■ Linuxの場合

Linux版のNVBUソフトウェアを、ハードディスク上に準備します。ここでは、/root/の下に必要なファイルが置かれています。

次に、インストール中の問い合わせへの回答を含めた応答ファイルを作成します。使用できる応答の種類は以下の通りです。インストールの際には、この応答ファイルをNVBUのインストール・スクリプトに引数として指定します。

変数名	説明	値に関する特記事項
PKG_BASE	NVBU のインストール先ディレクトリ
DB_DIR	NVDB の保存先ディレクトリ
PASSWORD	NVBU サーバまたはクライアントのパスワード
CHOSEN_CLASSES	インストールするNVBU コンポーネント	クライアントは"core dataplugin devicectl gui onlinehelp"、サーバはクライアントのコンポーネントに加えて"server"を追加
LOGICAL_NAME	NVBU サーバまたはクライアントのNetVaultマシン名
NVLANGUAGE	NVBU の言語設定	英語の場合は"English"、日本語の場合は"JapaneseEUC"

例えば、NVBUクライアントの名前を"nvbuclient"、言語設定は日本語、インストールするパスはdefault、パスワードは"password"としてインストールする場合、応答ファイルは以下のようになります。このファイルを任意の名前でNVBUのインストール・スクリプトである"install"というファイルが存在するディレクトリに保存します。ここでは"responsefile"とします。

PKG_BASE=/usr/netvault
DB_DIR=/usr/netvault/db
PASSWORD="password"
CHOSEN_CLASSES="core dataplugin devicectl gui onlinehelp"
LOGICAL_NAME="nvbuclient"
NVLANGUAGE="JapaneseEUC"
Linuxのコマンド・プロンプトで、./install responsefileコマンドを実行します。"Installation completed successfully"が表示されれば、インストールが完了です。

■ Windowsの場合

Windows版のNVBUソフトウェアを、ハードディスク上に準備します。ここでは、Desktopの"netvault-R2010AUG12-HALO-Windows"の下に必要なファイルが置かれています。
コマンド・プロンプトを起動します。

msiexecコマンドを用いて、NVBUソフトウエアをインストールします。その際、下記のオプションを指定して、パラメーターを指定します。基本的な、コマンドの指定方法は以下の通りです。

C:\> msiexec /quiet /package <抽出ファイルのファイル・パス>/netvault.msi <オプションの指定>

変数名	説明	値に関する特記事項
CLIENTSERVER	インストール・タイプ	サーバをインストールする際は"2"を指定。クライアントの場合は変数を指定しない。
LOGICAL_NAME	NVBUマシン名を指定	指定しない場合は、コンピュータ名が利用される
Password	パスワードを指定
NVLANGUAGE	NVBUの言語設定を指定	英語の場合"English"、日本語の場合"Japanese"
TARGETDIR	インストール先ディレクトリを指定

例えば、インストールするモジュールはNVBUクライアント、パスワードは"password"、言語設定は日本語、その他のパラメータはDefaultのままでインストールする場合は、下記のようにmsiexecコマンドを実行します。
"NVBU Configurator"を起動するなどして、インストールの成功を確認します。

無人インストールについての解説は、「NVBU 8.5 インストレーション・ガイド」の第7章にあります。併せてご覧ください。

< バックナンバー・トップへ戻る