NetVault Tips #113

VaultOSは、基となっているCentOS等のLiveCDに、「drdaemon」と「vaultdr_client.sh」ファイルを組み込むことにより、USBメモリ・スティックから起動することが可能^※1 ですが、組み込みが必要なことや、LiveCD起動後に手動の作業が必要など、手間が掛かります。そこで、今回の本Tips!では、Fedora LiveUSB Creatorを使用して、VaultOS 5.7.1のCDをUSBメモリに移す小技をご紹介します。

※1： USBメモリ・スティックからの起動は、先月のTips!の方法 と ユーザーズガイドの「3.3.1.b - Live CDを利用した災害復旧用デバイスの作成」の方法 を併せることで可能です。

尚、Fedora Live USB Creatorのダウンロードとインストールは別途行っておいて下さい。Fedora Live USB　Creatorは、下記のサイト等よりダウンロードできます。本Tips!では、v3.11.7を使用しています。

https://fedorahosted.org/releases/l/i/liveusb-creator/

1. VaultOS 5.7.1をコピーするUSBメモリ・スティックを、Fedora LiveUSB Creatorをインストールしたマシンに装着します。VaultOS 5.7.1は、約180MBになりますので、256MB以上のメモリ・スティックをご用意ください。
   
   
2. Fedora LiveUSB Creatorを"管理者"として実行します。
   
   
3. [Browse]ボタンをクリックします。
   
   
4. ISOイメージを選択する画面が表示されるのでVaultOS 5.7.1のISOイメージ・ファイル「vaultos_x86_linux_v5.7.1.iso」を選択します。
   
   
5. [Target Device]が正しいUSBドライブ名、そしてログ画面に「vaultos_x86_linux_v5.7.1.iso selected」と表示されていることを確認します。
   
   
6. 上記5番での確認が問題ない場合、[Create Live USB]ボタンをクリックします。
   
   
7. 進捗バーが100%になり、ログ画面に「Complete!」と表示されるとVaultOS 5.7.1 USBメモリ・スティックの完成です。

1. VaultOS 5.7.1 USBメモリ・スティックをUSBスロットに装着したあと、対象マシンをUSBから起動します。起動直後は、VaultOS CDから起動したときと同じように操作してください。
   
   
2. USBからの起動が問題なく行われると、以下の画面になります。[OK]ボタンを選択してください。
   
   
3. 以下の画面になりますので、今度は[Cancel]ボタンを選択します。
   
   
4. 次に以下の画面になるので、[OK]ボタンを選択します。
   
   
5. 次は、キーボード選択画面になりますので、デフォルトのままか、日本語106キーであれば、jp106を選択するなど、任意のキーボードを選択し、[OK]ボタンを選択します。
   
   
6. 以下の画面に移りますので、[Hard drive]を選択し、[OK]ボタンを選択します。
   
   
7. 以下の画面でブート・イメージの場所を聞かれます。通常は、USBメモリ・スティックが/dev/sda1として認識されますので、そのまま[OK]ボタンを選択してください。正しくない場合は、[F2]にて別のデバイスを選択可能です。
   
   
8. ネットワーク設定画面に移ります。　ここは通常のVaultOSと同じです。
   
   
9. ネットワーク設定が終了すると、以下の画面になるで、[Skip]を選択します。
   
   
10. drdaemon画面が立ち上がり、バックアップ/リストアが可能な状態となります。

このように、ユーザーズ・ガイドでご紹介している方法以外でも、VaultOSの起動は可能です。本方法では、作成が簡単なのが特徴です。また、起動時の設定手順は増えますが、従来の方法と異なり、起動後の設定が不要なのも特徴です。